「狐(二) : 戦い」 [詩]
2009/02/22(日)
次の瞬間、僕は広い神社の境内の本殿前に居た。
鳥居の方の上空からこちら目掛けて、
木の板のお札が大量に飛んできた。
それが止むと、
境内に居た人たちはみな、
何かに操られるように僕に襲ってきた。
僕は逃げながら、
神社の柵を作っている中の一本の木の板を抜き取り、
それを刀代わりにして、
襲ってくる人たちと戦った。
戦いながらお守りの売り場の前まで来ると、
巫女さん達が、「これを。」と言って、
お守りの珠を渡してくれた。
それを僕に向かってくる人達に投げつけると、
当たった瞬間に正気に戻った。
僕は次々と襲ってくる人に珠を投げつけ、
ほぼ全員を正気に戻した。
すると、鳥居の方から、
巫女の衣装を身につけ、
狐の顔をした
敵の大将らしきものが姿を現した。
狐が呪文を唱えると、
再び境内にいたみんなが奴の術に掛り、
僕を襲ってきた。
先程の珠を投げつけても、
今度は正気に戻らない。
あせっていると、助けてくれるという男が現れ、
神社の柱を削って作った木刀を秘刀だと言って、
それを手にして戦うように促された。
そんなもので罪のない人達を叩いて、
罰は当たらないのか、
神と人々と両方に気兼ねして、僕は迷っていた。
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